パニック症・自律神経失調症とコレステロールの関係②

なかのまち整体

2018年10月17日 15:08

前回、パニック症・自律神経失調症とコレステロールの関係の続きで、Aさんは血液検査の結果で色々な事がわかったということでした。その中で今回私が取り上げたいことは総コレステロール値150ということ。




現在の健康診断や人間ドッグでは150は正常値とされ、一般的な考え方は総コレステロール値が高いことが悪という風潮があるのですが、欧米や分子栄養学では考え方が違います。

人間ドッグ130~220(mg/dl) 欧米(2016年)260~270 分子栄養学(有経女性)240以上
     


2007年の大櫛先生のこの本には、欧米の場合、女性の総コレステロールの基準値は260~270mg/dlであると書いてあります。

分子栄養学では、総コレステロール値が180以下の場合は、

「不定愁訴、精神疾患を訴える方は低値(180以下)を摂ることがある。」

と言われており、また、成人の場合160未満の場合は低コレステロール血症と呼ばれております。有経女性の場合、総コレステロールの目標値は240mg/dl以上としております。

総コレステロールの基準値が欧米・分子栄養学と日本の医療では違うのです。現在、盛んに言われていることは、

「総コレステロール値は高いことよりも低い事の方が問題」

です。一般的にはコレステロール値が高いことで血管を詰まらせるから悪と言われておりますが、問題なのは酸化したコレステロール(酸化LDLコレステロール)であり、コレステロールは人間にとって非常に重要な役割を果たしております。

脳の約60%はコレステロールで出来ていると言われており、低コレステロールは思考力に大きく関係します。また、コレステロールは身体の60兆個の細胞の膜となり、細胞が傷つくのを防いでくれています。

例1)車のオイル
定期的に車のオイル交換をしますが、オイルそのものが少なければエンジンは焦げ付きます(酸化する)。

例2)建物の防水塗装
防水塗装されている建物とされていない建物、どちらが持ちがいいか。単純に考えて防水塗装されている建物ですよね。

例と同じようにコレステロールは細胞の膜となって、細胞が酸化したり傷ついたりしないように防いでくれているのです。ですから、人間にとってコレステロールという脂質は非常に重要な役割を果たしてくれています。

分子栄養学では総コレステロール値が150以下になると、溶血(赤血球が壊れる)すると言われております。


(分子栄養学研究所 健康読本参照)

上の写真が赤血球の大きさと形です。本来、赤血球は中心部が凹んでいます。それは、赤血球より小さな毛細血管を通るときに自らが下り曲がって入るのですが、コレステロール値が150以下になると赤血球の膜の役割をしているコレステロールが少なくなり、

赤血球が球状化(溶血)

すると言われております。これでは、毛細血管に入れなくなります。ですから、低コレステロール血症は隅々の細胞に酸素を送り届けられなくなるので、疾患には影響を及ぼします。

Aさんが検査データの読み取り方セミナーを受けるにつれて、現在のご自身の状態が見えてきました。10代の頃から現在までの血液検査のデータをまとめたものがあり、拝見すると、

過去のコレステロール値は最大が150でほとんどが120台。最低値は20代の頃で110代でした。

Aさん「私さ 過去の10代の頃からコレステロールが120代で、今まで最高が150みたい。今まで1番低い時は110代の時もあるんだけどさ、うちさ父さんもうつ病だったから、遺伝なんかね? もう私、精神科のお薬に戻ります。」

とのことでした、分子栄養学の師匠にその話すると

師匠「総コレステロール値が110代なんて私でも見たことない数値ね、、、遺伝性の低コレステロール血症って聞いたことないわね。電話で確認してみましょ。」

とのことで、分子栄養学のドクターに確認すると、

師匠「やっぱり、家族性の高コレステロール血症はあるけど、遺伝性の低コレステロール血症ってないって言ってたわよ。」

とのことでした。Aさんにそのことを伝え、今後どうするかはわかりませんが、10数年間分の栄養状態なので、根気よく体質改善するしかないので当方はサポートするしかないと思います。




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